再交渉とは、ブッキングで合意済みの条件を後から変更しようとすることだ。シーンの内容、相手役、境界線、利用権、報酬などが対象になる。再交渉は双方から提案される可能性がある。問題になるのは、撮影の直前や撮影中に行われる場合だ。自由に判断する余地がほとんど残されていないからだ。
よくある状況
再交渉は、次のような形で持ちかけられることが多い。
- 撮影現場で、あなたのリストでは「Maybe」または「No」になっている追加の行為を提案され、しかも追加料金と引き換えにされることが多い。
- 合意していた相手とは別のシーンパートナーが現れ、それでも撮影するよう期待される。
- 署名の直前になって、追加の配信チャンネルや期限のない利用など、拡大された権利が契約書に現れる。
- 撮影後に、利用できる素材が少ないと主張され、報酬を減額されそうになる。
なぜ撮影現場が話し合いに不向きなのか
撮影日にはチームが待っていて、移動も済み、メイクも終わっている。そのため、キャンセルには大きな損失があるように感じる。この状況で同意することは、前日に落ち着いて検討したうえで決めることとは違う。この力関係の不均衡があるからこそ、信頼できる制作会社は変更を事前に確認し、撮影現場では合意済みの内容だけを実行する。
私たちの場合、Yes-No-Maybeリストは契約の一部だ。そこに「No」と記載されていることは、追加料金を提示されても交渉しない。「Maybe」の項目は撮影日の前に話し合い、2つのテイクの間に突然決めることはない。
変更を公平に進められる場合
すべての変更が不誠実というわけではない。制作会社が企画を調整し、十分な余裕をもって事前に連絡してくるなら、通常の打ち合わせとして扱えることもある。公平な変更には、次の4つの条件がある。
- 落ち着いて考えたり、誰かに相談したりできるほど早い段階で提案される。
- 日付と双方の署名を入れて書面に記録するか、メールで確認される。
- 断っても、当初のブッキングや合意済みの報酬に影響しない。
- エージェンシー経由のブッキングなら、エージェンシーが関与している。
あなたから再交渉してもいい
この言葉には2つの方向性がある。自分のリストにある項目がもう自分の希望に合わないと気づいたら、撮影前に削除したり、制限を加えたりできる。それは契約違反ではなく、まさにリストの目的そのものだ。一方、「Yes」の方向へ内容を広げることは、撮影現場で時間に追われながら決めてはいけない。必ず距離を置いて考えるべきだ。
撮影現場での対応
短い一言で十分だ。「それは合意していないので、その話は撮影後にしよう」。合意した内容を守る理由を説明する必要はない。撮影日に、元のモデル契約書と異なる内容に、落ち着いて読むことなく署名してはいけない。
撮影現場で再交渉を試みられたら、断ったうえで、その後の撮影が通常どおり進んだ場合でも、必ずエージェンシーに報告すること。信頼できない制作会社を示すその他の警告サインについては、信頼できないオファーを見分けるで解説している。